Yomitime


よみタイムVol.77 2007年11月16日発行
号掲載

お肌が危ない!
[フェイシャル特集]

夏から秋、そして冬にかけて一番お肌が荒れる時期です。長い間、エアコンの効いた部屋にいたり、屋外で強い日射しを受けるなど、お肌は大きなダメージを受けているはずです。この際、自分のお肌をきちんと整え、いつまでも若さをたもちましょう。
(文:静・バーンスティーン)

ビタミンC採って冬を乗り切ろう!お肌の健康を保つには、当然のことですが、野菜や果物をたっぷりと摂り、ビタミンやミネラルを補給することです。また、バランスのよい食生活で、積極的に ビタミンCを摂り、身体の内側からお肌の働きを高めることが大切です。果物や野菜など食べ物から摂るのが理想的ですが、サプリメントでも構いません。タバ コはビタミンCを破壊するので控えましょう(出来れば禁煙がベストです)。
また、普段飲んでいる薬の中には、シミを作りやすい成分を持つものがあります。日焼け止め効果があるアイクリームを使うなど、一層の気配りを。カフェイ ンのとりすぎは、身体だけでなくお肌にも大敵です。コーヒーやチョコレートの量を制限しましょう。ただし、同じカフェインが入っているものでも、緑茶(グ リーンティー)は健康にいい飲み物です。特に抹茶はビタミンCの宝庫。コーヒーを飲むかわり、緑茶に抹茶を少し混ぜて飲んではいかがでしょう。味わいも深 くなり、健康にもいいです。風邪の引きはじめなどにもおすすめです。
秋の日差しは意外に強く、油断大敵です。夏に限らず、どんな季節も日焼け止めを塗って、日差しからお肌を守ることが大切です。紫外線(UV)にさらされ たお肌は皮膚癌の危険性が高まるだけでなく、弾力性を失い(細かなシワの原因)、コラーゲン繊維がゆるみ、そしてメラニンが濃くなります(シミや色素沈着 の原因)。お肌の乾燥度をチェック

まず、あなたのお肌が脱水状態かどうかチェックしてください。世界中で何十万人もの人が慢性の咽の渇きや脱水症状を訴えています。それは、今や世界共通 の問題にもなっているカフェインと加工食品が蔓延して、多くの人がこれらを摂り過ぎているのが原因です。
喉の渇きを感じ始める時(すでに水分不足は始まっています)水に少量のフルーツジュースを加えて水分吸収を高めましょう(糖分は体の水分吸収を高めま す)。一般的に水の含有量の多いフルーツや野菜を多く摂ることも体のバランスを整えるもうひとつの方法です。
もし、お肌が硬く、がさがさしていたら、乾燥している可能性があります。水分はお肌にとても重要な役割を果たしていて、お肌を保護するバリアの維持や、 お肌の引き締まった外見を作るのを助けます。お肌の乾燥を確かめるには、お肌を大きく摘まんでみて、優しくつねって見ましょう。もし小じわが出来たら、水 分不足です。水を摂りましょう。
良い水分補給習慣は体内の毒素を排出することが知られていますが、それだけではありません。1日グラスに8杯から10杯の水を摂ると以下のような効果があります。
1:日中の疲れを緩和する。
2:空腹時の不快感をコントロールする。
(しばしば喉の渇きは空腹感であると誤って解釈されるため)
3:大腸癌や膀胱癌など多くの癌のリスクを減らす。
4:新陳代謝を健康な状態に維持する。
5:集中力の維持や思考の正常な働きを助ける。


スポーツをした時のマメ知識
激しいスポーツをしている時や、屋外で過ごし沢山の汗をかいた時は、むしろプレーンウォーターを大量に飲むよりも体内の塩分に近い濃度の食塩水やスポー ツドリンクを飲んだほうがベターです。これは、通常激しく汗をかくと汗と一緒に血液中の塩分も体外に出てしまうのですが、ただの水だけを補給された体は、 失ったその塩分をどこからか補給しようとして、もっと汗をかいてしまうことがわかりました。その結果、血液中の水分は塩分と一緒にもっと排出され、その濃 度はますます濃くなって、どろどろになってしまいます。
塩分の入っているドリンクやスポーツドリンクを飲むと、体内に必要な塩分は補給されるので、体は無理に汗をかくことをしません。汗で失った水分は補われ血液の濃度は濃くならず薄くサラサラのままでいられます。

紫外線(UV)マメ知識
紫外線(UV)は、波長の長さによって、UV-A、UV-B、UV-Cの3種類に分けられます。お肌への危険度はABCの順で高くなっていきます。
UV-A: 最も波長が長い紫外線で、表皮の奥の「真皮」まで到達。メラニンを生成し、肌を黒くさせます。UV-Aを浴び続けると、肌の弾力が失われ、シミやシワ、さ らには皮膚ガンの原因ともなります。日焼けサロンで使用されているのは、このUV-Aです。
UV-B: 太陽光で日焼けしたあと、肌が赤くなったり、ヒリヒリと痛くなる原因がUV-B。紫外線に占める割合はUV-Aが9割に対してUV-Bは1割と少ないものの、危険度は非常に高く、皮膚ガンの原因ともなります。
UV-C: 紫外線で最も危険な種類ですが、通常はオゾン層によって遮られるので、地表に届きません。けれども近ごろではオゾン層が破壊され始めているので、将来は危険度が増えるそうです。

お酒を飲んだときのマメ知識
足がつったときに、体が冷えてしまったのかしら?と思う人が多いようですが、間違いです。体が脱水症状を訴えると足がつります。激しい運動の直後、塩分の 多い食事を摂ったとき、お酒を飲んだ後数時間内に足がつった経験がある人はこの脱水状態が原因です

毛穴マメ知識
私たちの皮膚の表面にはたくさんの穴があいています。これらの穴には毛が生えていたり、汗などの皮脂を排出させる役割があります。汗が体温調節に必要不可欠なものであることは既にご存知かと思いますが、皮脂にもまた役割があります。
それは皮膚や毛の保湿です。皮脂がなければ、私たちの皮膚や毛は乾燥してガサガサになってしまうでしょう。脂腺はこの皮脂の分泌量をコントロールしてい ますが、オイリー肌の方はこの分泌量が乾燥肌の人より多いということになります。必要以上に皮脂が分泌されその毛穴に汚れやばい菌が溜まってしまうと、ニ キビなどの原因となります。
広がってしまった毛穴の原因には次のようなものがあります。
・遺伝-もともと皮脂分泌が多め(オイリー肌)の方は毛穴が広がりがちです。
・角質-洗顔の際、不要な角質細胞などの老廃物が残っていると毛穴につまり、皮脂と混ざって拡大し、毛穴を広げてしまいます。
・オイル入りの日焼け止めとメイク-オイル入りの化粧品や日焼け止めは毛穴のつまりの大きな要因です。なるべくオイルフリーのものを選び、夜、就寝前に必ずきれいに落とすようにしてください。

シミ、シワ解消でツルツルに
家でのお手入れが肝心

日焼けで起きたダメージ(シミ、シワ)と、日焼け止めによる毛穴のつまりを解消して、ツルツルお肌への速効のトリートメントは、何と言っても、メディカル スパでフォトフェイシャル、ケミカルピールやライトニング・フェイシャルをしてもらうことでしょう。
特に毛穴が詰まり、古い角質が残っていて、黒にきびや白にきびがある方には、マイクロダーマブレージョンで古い角質を取ってからBotox(ボトックス)で毛穴を引き締めましょう。
メディカルスパは、最新式のテクノロージーを駆使した器具を始め、施術用の自宅には持って行けない濃度の高い成分が入っているプロダクトを使用できるので、効果は抜群。しかし何と言っても家での毎日のお手入れが大事です。自宅で簡単に出来るお手入れ法
1:まず沢山のビタミンCを取ってください。ビタミンCは水性ですので、いくら摂っても体に残ることはありません。むしろ逆にいくら摂ってもなかなか体内に吸収されないのも事実。尿として、体内から出てしまいやすいからです。
2:次に、顔をしっかりと洗顔(自分の肌質に合った物を追求する)し、米ぬか(米ぬか大さじ1とお水大さじ1の割合)でお顔を優しくスクラブしてくださ い。米ぬかは、美白だけではなく、しっかりと古い角質を取ってくれるので一石二鳥です。市販の美白剤も、古い角質を取ったすぐ後につけると効果をもっとあ げることが出来ます。米ぬかスクラブは1週間に1、2度が目安です。
3:毛穴の詰まりがひどい方は、入浴等でしっかり毛穴が開いた後(電子レンジで蒸しタオルを作っても良し)、ベーキングソーダを水に溶きコットンに染込ま せ黒にきびの多い所(通常T-zoneティーゾーンと呼ばれる)にパックします。その後米ぬかスクラブをし、レモン一個分を絞り、小さじ1の水と混ぜて コットンに含ませ軽くパッティングして毛穴を整えてください。ベーキングソーダは脂を溶かす力があります。ベーキングソーダを使った毛穴掃除の回数は、普 通は月に一回でいいですが、肌質に合わせて下さい。

男性も朝晩の洗顔を
メンズのお肌のお手入れは、しっかりと朝晩洗顔することから始まります。男性はメイクをしないため、シャワーやお風呂に入った時以外、洗顔をしない人が意外と多いのです。
洗顔がしっかり出来ていないと、毛穴の詰まり、古い角質が溜まり肌のくすみ、老化に繋がります。加齢臭などと言われないように、しっかり朝晩1日に2 回、自分の肌にあった洗顔料で洗顔してください。その後、化粧水、乳液でお肌を整え、ストレスによるお肌へのダメージにストップをかけましょう。
日焼け止めは女性のものだと思わずに、一年中使ってください。特にゴルフをなさる方は、必須です。最近はメンズエステとか、メトロセクシャル(Metro Sexual)と呼ばれ、ストレートな男性がエステ(こちらでは、スキンケアーサロンとかデイスパと呼びます)に行くのはごく当たり前なことになって来ています。
当店のシェーバーズフェイシャルでは、ひげまわりや首のお肌に溜まった角質を除去して出来物や内生毛を予防します。お肌や毛穴をきれいにした後、軽めの マイクロダーマブレーションで肌表面の角質細胞を取り除きます。また、脱毛、マッサージ(遠赤外線サウナ付き)も男性のお客様には人気のメニューです。

お手入れあれこれ
[ボディーケア
]
レモン汁(レモン1個分)と1カップのはちみつを混ぜあわせ、お風呂場できれいな肌に約5分間マッサージした後、温かいお湯で流してください。次に、清潔 な木綿素材の生地を使用してミルク(低脂肪やスキムミルクは駄目)をお肌へゆっくりとパッティングした後、再び温かいお湯で流してください。最後にお好み のクリームやボディーローションを半乾きの状態のお肌にたっぷりとマッサージしながら摩り込みます。[効果抜群!3分間のリップ・トリートメント]
ひび割れた唇は、歯みがきをした後、柔らかい毛の歯ブラシで優しくこすり、その後、ココナッツオイル(食物用の白いものを使う)をたっぷりとつけて寝てください。唇のひび割れがひどい場合は、ココナッツオイルのみから始めましょう。[手、爪の表皮やかかとのお手入れ]
1:シャワーやバスの直後に、指先とかかとに、ビタミンEのオイルを補給しましょう。サプリメントのカプセルをハサミで切り、中の液体を塗ります。
2:寝る時と外出する(仕事や学校に行く等)直前に、大さじ一杯のスイートアーモンドオイルを手や爪にマッサージしながら摩り込みます。バターのような感 触になるはずです。木綿の手袋や靴下を着用します。保湿用の木綿の手袋はドラッグストアなどで購入できます。翌朝や外出先に着いた時は、手袋や靴下をはず し、余分なオイルを摩り込みます。柔らかいお肌になっているはず。
3:ペディキュアのシーズンの夏場だけではなく冬も定期的にネイルサロンへ行き、爪やかかとのお手入れをしてもらうのも、いつも柔らかい手足を保つ秘訣です。

靜・バーンスティーン
東京生まれ。87年渡米、95年、NJ、NY州のコスメトロジストのライセンスを取得。ジョール・ガーソン氏に師事し、同年、皮膚科医の夫である Robert Bernstein, MDとPhilip Bruder, MDのもとでメディカル・エステティシャンとして開始、96年エレクトロジストの資格を取得、99年にシズカ・ニューヨークをイーストサイド58丁目に オープン。05年にロックフェラーセンター近くの51丁目にDay Spaとしてオープン。03、05年「ニューヨーク・マガジン」よりBest Facial賞を受けるなど数々の賞を獲得。また、日米の数々のTVやラジオ番組に出演している。
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